うむい宮古島の活動報告【2014年7月25日(金)宮古毎日新聞より】

福島から11家族来島/うむい宮古島保養プロジェクト

29日まで宮古で保養

福島から来島した家族と受け入れる関係者たち=24日、宮古空港福島から来島した家族と受け入れる関係者たち=24日、宮古空港

東日本大震災に伴う原子力発電所事故の影響で、今もなお放射能汚染の危険と隣り合わせの生活をしている福島から子供と親を保養のため宮古島に招待する「うむい宮古島保養プロジェクト満月」(企画運営・同実行委員会)で、福島県二本松市から招かれた11家族33人が24日夜、来島した。空港では関係者らが盛大に出迎えた。
今回の保養は29日までの5泊6日の日程で、最初の3泊は修学旅行生の受け入れを行っている「さるかの会」登録農家での民泊、残り2泊は協力家庭でのホームステイを行い市民と交流を深めるほか、島内観光や子供を対象としたエコエネルギー体験ツアーなどを実施。27日午後2時からは、福島の現状を伝える座談会「福島の今」を市中央公民館で開催する。
空港では、実行委員会や「さるかの会」メンバー、ホームステイ受け入れ家族らが、福島からの家族を出迎えた。同実行委員会の瑞慶山麗子委員長代行は「ようこそ宮古島へ。今回の第2回保養プロジェクトでは宮古全体の人の協力で楽しいプログラムを作ることができた。最後までけがのないように6日間を楽しんで」とあいさつした。
福島から来島の家族を代表して、昨年に続いて2度目の来島となる佐々木るりさんが「会えるのを楽しみにして来た。たくさんの人の協力があってこの保養が実現している。来ている間は、放射能のことを気にしないで、福島でなかなかできない海遊びや砂を触って自由に遊んだり、きれいな空気を思いっきり吸ったり、そういった時間を楽しんで帰りたい。よろしくお願いします」と語った。
「さるかの会」の松原敬子代表は「宮古を第2の故郷にしてほしいとの思いで民泊の受け入れをしている。皆さんも帰るころには近い親戚のようになってほしい」と呼び掛けた。
同プロジェクトは、市民グループ「うむい宮古島」(藤井一郎会長)が2012年から計画。資金造成のため宮古島市民365人の笑顔写真を集めた「笑顔カレンダー」を作製して販売するとともに、寄付の協力の呼び掛けなどを行ってきた。その後、活動趣旨に賛同した市民グループ「しましまピース」らと受け入れのための実行委員会を設置し、最初の受け入れとして13年7月24日から5泊6日の日程で8家族31人を招いた。