うむい宮古島活動報告②【宮古毎日新聞2014年7月27日(日)より】

宮古島の夏満喫/うむい宮古島保養P

福島家族が地域と交流/伝統料理や民謡も堪能

伝統料理を味わいながら交流を深める参加者たち=25日、城辺友利伝統料理を味わいながら交流を深める参加者たち=25日、城辺友利

「うむい宮古島保養プロジェクト満月」で福島から保養のため来島している家族と、農家民泊で受け入れている「さるかの里」の農家や友利自治会、同プロジェクト実行委員会メンバーらによる交流会が25日夜、城辺友利の民宿中庭で開かれた。参加者たちは地域の伝統料理を味わったり、披露される沖縄民謡を聞いたりしながら親睦を深めた。
福島からの家族11組33人は24日夜に来島し、同日から「さるかの里」の農家で民泊。25日は宮古の海で泳いだり、交流会に向け「ワーブニ」などの伝統料理を作る「さるかの里」の女性陣の手伝いなどをした。
交流会では、同プロジェクト実行委員会の瑞慶山麗子委員長代行が「ファームステイは初の試みだが、友利の人であれば間違いないと思っていた。のんびりと時間を過ごせた1日だったと思う。暑い宮古島の太陽の下、体調に気を付けて楽しく過ごしてほしい」とあいさつした。
来島家族を代表して佐々木るりさんは「ここに着いてからは子供たちを野放しで遊ばせているが、福島ではまだ放射線量の高いところがまだまだあり、心配で外で遊ばせることはできない。子供が羽を伸ばして遊んでいる姿を見ることができありがたい。親も子もリラックスして、福島でまた頑張れそう」と語った。
福島で放射能から子供たちを守る活動をしている「NPO法人チーム二本松」で保養窓口を担当している松本徹也さんは「今回は二男だけを連れてきたが、子供がはだしで走り回っているのを見たら、ほかの子も連れて来たかったと心から思った。来年は長男も連れて来て、ただいまと言わせてほしい」との胸中を述べた。
友利自治会の奥浜健会長は「大変な被害に遭われていると思うが、ここにいる間はそういうことを忘れて、青空の下で宮古島を満喫してほしい」と呼び掛けた。「さるかの里」の松原敬子代表は「交流会で子供たちが走り回って遊んでいる姿を見て、少しは役に立てたかと思う。これからもずっと受け入れを応援していきたい」との考えを示した。
27日午後2時からは、来島家族が福島の現状について報告する座談会「福島の今」が市中央公民館で開かれる。実行委員会では多数の来場を呼び掛けている。